3日目のブログを担当する新井宿老人いこいの家の羽田です。
3日目は・・・
2024年に、春風寮・はるかぜに視察にみえた、台湾のソーシャルワーカー李佳庭さまに吉田センター長が施設視察を相談して快く調整をしていただき視察をすることができました。
言葉も方角もわからないまま無謀な散策に出発!!
地図をみながら、先ずは中山市場へ!!
台北は、バイク文化で日本のように歩行者が優先ではない感じです( ノД`)シクシク…。
地図を頼りながら歩いていると、障がい者施設がありました。さすがに施設内は、見学できませんでしたが施設の外観がとても可愛らしく、写真をパチリ(⌒∇⌒)
少し歩くと「中山蔵芸所」という建物を発見、ここは日本統治時代の1921年に建てられた台北州職業紹介所だそうです。当初は、職業紹介や職業訓練を目的とした施設で、戦後は台北市衛生院、そして台北市政府衛生局として使用されたそうです。
1998年には市定古蹟に登録。
その後、福祉施設として活用された後、2017年に「中山蔵芸所」としてリノベされました。1階は誰でも自由に見学ができて、職業紹介所の歴史や建物の痕跡などが展示されています。
次の目的地は、バスターミナルです。
バスターミナルの中は、とても広々としている空間です。壁際には、ホームレスの方が座っていたり、横になっていたりと日本よりも多いような気がします。日中で、こんなに多いとなると、夜になったらもっと増えるのかな~?気になりますね・・・
午後からは、待ちに待った施設視察。

1件目は、台北市にある「私立愛愛院」です。
この施設は、100年以上にわたり、台北の万華で恵まれない高齢者に寄り添い、支援し続けられています。単なる介護施設ではなく、多くの人にとっての第二の故郷のような場所になっているようです。地域に根差し、多くの寄付(金銭・食料など)が寄せられています。
2023年には、100周年記念を開催し、万安市長からエドワード・リン副市長の代表賞が病院に授与されたそうです。
施設内に入ると大きな窓があり、広々としたロビーが出迎えてくれて庭園を一望できます。
ここからは、攸惜關懷協會の今川様が通訳者となり愛愛院の方々と意見交換の時間と施設内見学がスタートです。
名刺交換からはじまり、有隣協会の事業の説明をして、地域包括支援センター、シニアステーション、老人いこいの家の説明をしました。男性が、気軽に地域に出るきっかけ作りやボランティア活動の話、寄付の話などで時間を忘れるほど、活発な意見交換ができました。
ロビーでは、華やかなドレスを着た女性が日本でいう落語を始め、利用者さんたちにとって和やかな時間ですね。中庭に出てみると花壇の手入れもいきとどいています、ボランティアの方々が手入れをしているそうです。日本では、ボランティアを募るのが結構難しいなぁと思いますが台湾ではそうではないようですね・・・(^▽^)/

まだまだ、見学は続きます!!
スタッフの方々は、利用者一人ひとりに寄り添ったケアを心掛けている様子が伝わってきます。レクリエーションも充実していて、認知症ケアや身体機能維持のための取り組みも積極的です。毎日、様々なプログラムがあり、日本の高齢者施設では全員参加型が多いですが、こちらでは健康麻雀、カラオケ、体操、ものづくりなど、たくさんのプログラムの中から好きなことを選んで参加しているので、皆さんイキイキとしていました。
これから、台湾も日本も高齢化が急速に進んでいくと、今まで以上に施設の質の向上や人材確保が課題となります。課題解決策や未来のケアモデルについても愛愛院のみなさまとこれからも意見交換ができれば、相互の理解が深まり、新しいアイデアや実践例を共有ができ、今後も両国の経験と知識を融合させて良い高齢者ケアの実現に向けて進展すると思います。
2件目の見学は、通訳をしてくださった攸惜關懷協會の今川様の会社に伺いました。
こちらの会社は、ホームレスの方に特殊清掃の技術を身につけさせて仕事を一緒にやっていくサポート支援されています。
利用者さんは、しっかりと技術を学び支援する職員と仕事のパートナーとなり業務に就くそうです。お互いが、信頼する気持ちがないと難しいですよね・・・
ひとりの利用者さんが、私たちの質問にこたえてくれるとのことで少しお話をさせていただきました。そして、お住いも見せていただけるとのことでお言葉に甘えてご自宅にお邪魔させていただきました。事務所から徒歩5分圏内ですが、外は大雨と雷⚡⚡
大きな傘を借りて移動しました。
螺旋階段をのぼり、部屋の中へ。スッキリとした感じで、間取りは2K。
男性2人で、住んでいると説明を受けているともう一人の住人が帰宅しました。挨拶を交わし、私たちに椅子を出してくれたりと最高なおもてなしです。
最後に、「愛愛院」のみなさま、「攸惜關懷協會」のみなさま
お忙しい中、貴施設の視察の機会を賜り、誠にありがとうございました。
貴施設の取り組みなど直接拝見し、大変有意義な時間を過ごすことができました。
今後の参考にさせていただきたいと考えております。
心より感謝申し上げます。謝謝
貴施設のますますのご発展とご多幸をお祈り申し上げます。
台湾出張4日目に続く